X(Twitter)広告の活用法|リアルタイムマーケティング
導入
X(旧Twitter)は、リアルタイムの情報共有と会話が特徴のソーシャルメディアプラットフォームです。世界で約5億人、日本でも約6,700万人のユーザーが利用しており、ニュース、トレンド、イベントなどの話題がリアルタイムで共有される場として、独自のポジションを確立しています。
X広告の最大の特徴は、このリアルタイム性を活かしたマーケティングが可能なことです。トレンドに合わせたタイムリーな広告配信、イベントやニュースに連動したキャンペーン、ユーザーとの双方向コミュニケーションなど、他のSNS広告にはない活用法があります。
また、Xは日本において特に利用率が高いプラットフォームです。特に20代から40代のビジネスパーソンやテクノロジーに関心の高いユーザーが多く利用しており、これらの層へのリーチに効果的です。本記事では、X広告の特徴から具体的な活用方法まで詳しく解説します。
X広告の特徴
リアルタイム性の価値
X広告の最大の強みは、プラットフォームのリアルタイム性を活かしたマーケティングが可能なことです。
今起きていることに参加できることが大きな特徴です。スポーツの試合、テレビ番組、ニュース、季節イベントなど、リアルタイムで話題になっていることに合わせた広告配信が可能です。これにより、ユーザーの関心が高まっているタイミングでメッセージを届けられます。
トレンドの活用も効果的です。Xでは常にトレンドワードやハッシュタグが表示されており、これらを活用した広告は高いエンゲージメントを得られる傾向があります。トレンドに乗った広告は、オーガニックの会話に自然に溶け込みやすくなります。
速報性のある情報発信にも適しています。セールの開始、新商品の発売、緊急のお知らせなど、タイムリーに情報を届けたい場合にX広告は効果的です。
Xユーザーの特徴
X広告のターゲットとなるユーザー層の特徴を把握しておきましょう。
日本のXユーザーは、20代から40代が中心で、比較的幅広い年齢層に利用されています。特に、情報感度が高く、新しいものに興味を持つユーザーが多いのが特徴です。
利用目的としては、ニュースやトレンドの把握、趣味・関心事の情報収集、有名人やブランドのフォロー、友人との交流などが挙げられます。テキストベースのコミュニケーションが中心で、意見や感想を発信することに積極的なユーザーが多いです。
購買への影響も大きく、Xで見た情報がきっかけで商品を購入した経験のあるユーザーは多く存在します。特に、レビューや口コミ、他のユーザーの意見が購買決定に影響を与えやすいプラットフォームです。
他のSNS広告との違い
X広告と他のSNS広告の主な違いを理解しておきましょう。
コンテンツの特性として、Xはテキストが中心のプラットフォームです。画像や動画も活用できますが、簡潔で印象的なコピーライティングが特に重要になります。280文字(日本語は140文字)という制限の中で、いかにメッセージを伝えるかが鍵です。
会話への参加という観点では、Xはユーザー同士の会話が活発なプラットフォームです。広告に対してもリプライやリツイートで反応するユーザーが多く、双方向のコミュニケーションが生まれやすいです。これは機会でもありリスクでもあり、適切なコミュニティマネジメントが必要です。
拡散性については、リツイート機能により、広告がオーガニックに拡散される可能性があります。魅力的なコンテンツであれば、広告費以上のリーチを獲得できることもあります。
広告フォーマット
プロモ広告
プロモ広告は、通常のポストと同じ形式でタイムラインに表示される最も基本的な広告フォーマットです。「プロモーション」というラベルが付きますが、通常のポストと同様にリツイート、いいね、リプライが可能です。
テキスト広告は、最大280文字(日本語140文字)のテキストのみで構成される広告です。シンプルながら、インパクトのあるコピーで注目を集めることができます。
画像広告は、テキストに1枚から4枚の画像を添付できる形式です。商品画像やビジュアルメッセージを伝えるのに効果的です。推奨サイズは1200×675ピクセル(16:9)または1200×1200ピクセル(1:1)です。
動画広告は、最大2分20秒の動画を使用できる形式です。商品デモ、ブランドストーリー、広告キャンペーンなどに活用できます。ただし、Xでは短い動画の方が効果的で、15秒以下を推奨しています。
カルーセル広告は、最大6枚の画像または動画をスワイプで閲覧できる形式です。複数の商品紹介やストーリーの展開に適しています。
Xプレミアム(旧Twitterブルー)向け広告
Xプレミアム加入者向けの広告枠も存在します。プレミアムユーザーは広告表示が削減されますが、表示される広告は通常よりも高い価値を持つとされています。
トレンドテイクオーバー
トレンドテイクオーバーは、Xの「トレンド」セクションの最上部に24時間表示される広告です。多くのユーザーがトレンドをチェックするため、大規模なブランド認知キャンペーンに効果的です。
トレンドテイクオーバー+では、トレンドセクションの上部に動画クリエイティブを表示できます。より視覚的なインパクトを与えたい場合に活用できます。
この枠は1日1社限定で、予約制となっています。大規模なキャンペーンや製品ローンチ、イベントに合わせて活用されることが多いです。
タイムラインテイクオーバー
タイムラインテイクオーバーは、ユーザーがその日最初にXを開いた際に、タイムラインの最上部に表示される広告です。1日の最初のインプレッションを確保できるため、重要なメッセージを確実に届けたい場合に効果的です。
アンプリファイ
アンプリファイは、プレミアムパブリッシャーの動画コンテンツの前に表示されるプレロール広告です。スポーツ、エンターテインメント、ニュースなど、質の高いコンテンツと組み合わせて配信されます。
アンプリファイ・プレロールは、パブリッシャーのカテゴリを選択して配信する形式です。アンプリファイ・スポンサーシップは、特定のパブリッシャーとの独占的なパートナーシップを組む形式で、より深いブランド連携が可能です。
ライブ広告
Xライブを活用した広告形式です。ライブイベント、製品発表、Q&Aセッションなどをライブ配信し、リアルタイムでユーザーとエンゲージメントを図ることができます。
ライブ広告は、イベントの告知から実際のライブ配信、アーカイブの活用まで、一連の施策として展開できます。
ターゲティング
デモグラフィックターゲティング
X広告では、基本的なデモグラフィック情報に基づいたターゲティングが可能です。
地域ターゲティングでは、国、地域、都市レベルでの配信地域を設定できます。さらに、特定の地点からの半径指定も可能です。
年齢ターゲティングでは、年齢層を指定できます。ただし、Xでは年齢情報の精度が他のプラットフォームより低い場合があります。
性別ターゲティングでは、男性、女性、すべてから選択できます。
言語ターゲティングでは、ユーザーのプロフィール言語や投稿言語に基づいてターゲティングできます。
興味関心ターゲティング
ユーザーのX上での行動に基づいた興味関心ターゲティングが可能です。
興味関心カテゴリでは、スポーツ、テクノロジー、ビジネス、エンターテインメント、ライフスタイルなど、幅広いカテゴリから選択できます。ユーザーがフォローしているアカウント、いいねした投稿、エンゲージメントしたコンテンツなどに基づいて判定されます。
会話ターゲティングでは、特定のトピックについて会話しているユーザーをターゲットにできます。これにより、現在関心を持っているユーザーにリアルタイムでリーチできます。
フォロワーターゲティング
フォロワーターゲティングは、特定のアカウントのフォロワーと類似した興味関心を持つユーザーをターゲットにする機能です。
競合他社のフォロワーに似たユーザー、業界のインフルエンサーのフォロワーに似たユーザー、関連メディアのフォロワーに似たユーザーなど、戦略的なターゲティングが可能です。
これは、特定のアカウントのフォロワーに直接広告を配信するのではなく、それらのフォロワーと似た特徴を持つユーザーをAIが判定してターゲティングする仕組みです。
キーワードターゲティング
キーワードターゲティングは、X広告ならではの強力な機能です。ユーザーが投稿した内容、検索したキーワード、エンゲージメントした投稿に含まれるキーワードに基づいてターゲティングできます。
例えば、「転職」というキーワードを含む投稿をしたユーザーに、転職サービスの広告を配信するといった活用が可能です。
キーワードは、完全一致、フレーズ一致、除外キーワードなどの設定が可能です。関連性の高いキーワードを選定することで、意図に合ったユーザーにリーチできます。
イベントターゲティング
イベントターゲティングは、特定のイベント(スポーツ大会、音楽フェス、祝日など)に関心を持つユーザーをターゲットにする機能です。
Xでは様々なイベントがカレンダー化されており、それらのイベントについて会話しているユーザーにリーチできます。これにより、イベントに合わせたタイムリーな広告配信が可能になります。
カスタムオーディエンス
自社データを活用したターゲティングも可能です。
リストでは、メールアドレスやXのユーザーIDのリストをアップロードし、ターゲティングできます。既存顧客への広告配信や、除外設定に活用できます。
ウェブサイトアクティビティでは、Xピクセルを設置することで、サイト訪問者にリターゲティング広告を配信できます。
アプリアクティビティでは、アプリにSDKを実装することで、アプリユーザーの行動に基づいたターゲティングが可能です。
活用事例
リアルタイムマーケティングの事例
X広告の強みを活かしたリアルタイムマーケティングの事例を紹介します。
スポーツイベント連動では、サッカーワールドカップや野球の日本シリーズなど、大型スポーツイベント中にリアルタイムで広告を配信する手法が効果的です。試合の展開に合わせたメッセージや、勝利の瞬間に合わせた祝福メッセージなど、タイムリーなコンテンツがユーザーの共感を得られます。
あるスポーツ用品メーカーでは、日本代表の試合中に、選手のプレーに合わせたリアルタイムの広告を配信しました。試合の盛り上がりと連動した広告は、通常の広告と比較して2倍以上のエンゲージメント率を記録しました。
新商品ローンチの事例
新商品やサービスのローンチにX広告を活用する事例を紹介します。
あるテクノロジー企業では、新製品の発表に合わせて、トレンドテイクオーバーとタイムラインテイクオーバーを組み合わせたキャンペーンを実施しました。発表日にトレンド入りを果たし、オーガニックの会話も含めて大きな話題となりました。
事前のティーザーキャンペーン、発表当日の集中配信、発表後のフォローアップという3段階の施策により、製品認知から購入検討までのファネルをX上で完結させることに成功しました。
カスタマーエンゲージメントの事例
X広告を起点としたカスタマーエンゲージメントの事例を紹介します。
ある飲料メーカーでは、新商品の発売に合わせて、ユーザー参加型のキャンペーンを実施しました。特定のハッシュタグを付けて感想を投稿したユーザーの中から、抽選でプレゼントが当たるという内容です。
プロモ広告でキャンペーンを告知し、ユーザーの投稿がオーガニックに拡散される仕組みを作りました。結果として、広告費以上の価値のあるオーガニックリーチを獲得し、ブランドへのエンゲージメントを大幅に向上させました。
BtoBマーケティングの事例
X広告はBtoBマーケティングにも効果的に活用できます。
あるSaaSサービス企業では、業界のカンファレンスに合わせて、イベントターゲティングとキーワードターゲティングを組み合わせた広告を配信しました。カンファレンスに参加している、または関心を持っているビジネスパーソンに、自社サービスの紹介コンテンツを届けることができました。
また、ホワイトペーパーのダウンロードを促進する広告では、関連するキーワードで投稿しているユーザーをターゲティングし、質の高いリードを獲得しています。
まとめ
X広告は、リアルタイム性と会話性を活かした独自のマーケティングが可能なプラットフォームです。トレンドやイベントに連動したタイムリーな広告配信、ユーザーとの双方向コミュニケーション、拡散性を活かしたキャンペーンなど、他のSNS広告にはない強みがあります。
効果的なX広告運用のポイントをまとめると、まずリアルタイム性を活かすことが重要です。トレンド、イベント、ニュースなど、今起きていることに合わせた広告配信を心がけましょう。タイムリーなメッセージは、ユーザーの関心を引きやすくなります。
次に、会話に参加する姿勢が大切です。X広告はユーザーからのリプライやリツイートが発生しやすいプラットフォームです。一方的な発信ではなく、ユーザーとの対話を意識したコミュニケーションを心がけましょう。
簡潔で印象的なコピーを作成することも重要です。文字数制限のあるXでは、短くてもインパクトのあるメッセージが求められます。コピーライティングのスキルが広告効果を大きく左右します。
キーワードターゲティングを活用することで、X広告ならではの精度の高いターゲティングが可能です。ユーザーが今関心を持っているトピックに関連した広告を届けることで、高いエンゲージメントを得られます。
X広告は、適切に運用することで、ブランド認知の向上、エンゲージメントの獲得、ウェブサイトへの誘導など、様々なマーケティング目標の達成に貢献します。ぜひこの記事を参考に、X広告の活用を検討してみてください。