検索広告の広告文作成|クリック率を上げる書き方
導入
Google検索広告において、広告文はユーザーが最初に目にする重要な要素です。どんなに適切なキーワードを設定し、高い入札単価を設定しても、広告文が魅力的でなければユーザーはクリックしてくれません。
クリック率(CTR)は、品質スコアにも直接影響する指標です。CTRが高い広告は品質スコアが向上し、結果としてより低いクリック単価で広告を配信できるようになります。つまり、優れた広告文を作成することは、費用対効果の改善に直結するのです。
この記事では、レスポンシブ検索広告の構成要素から、見出しや説明文の効果的な書き方、広告表示オプション(アセット)の活用方法、そしてABテストによる継続的な改善方法まで、クリック率を上げるための実践的なノウハウを詳しく解説していきます。
広告文の構成
Google検索広告の主流である「レスポンシブ検索広告(RSA)」の構成要素を理解しましょう。
レスポンシブ検索広告とは
レスポンシブ検索広告は、複数の見出しと説明文を登録すると、Googleの機械学習が検索クエリや文脈に応じて最適な組み合わせを自動的に選択して表示する広告形式です。
従来の拡張テキスト広告(ETA)は2022年6月に新規作成が終了し、現在はレスポンシブ検索広告が検索広告の標準形式となっています。
構成要素
見出し(Headline)
- 最大15個まで登録可能
- 各見出しは全角15文字(半角30文字)以内
- 広告表示時には最大3つの見出しが組み合わせて表示される
説明文(Description)
- 最大4個まで登録可能
- 各説明文は全角45文字(半角90文字)以内
- 広告表示時には最大2つの説明文が組み合わせて表示される
表示URL(Display URL)
- 最終ページURLのドメインが自動的に表示される
- パスフィールド(全角7文字×2)で補足情報を追加可能
最終ページURL(Final URL)
- クリック後にユーザーが遷移するページのURL
推奨される登録数
Googleは、レスポンシブ検索広告の効果を最大化するために、以下の登録数を推奨しています:
- 見出し:最低8個以上(可能であれば15個すべて)
- 説明文:最低2個以上(可能であれば4個すべて)
より多くのバリエーションを登録することで、機械学習がさまざまな組み合わせをテストし、最適なパターンを見つけやすくなります。
広告の有効性
Google広告では、レスポンシブ検索広告の「広告の有効性」を5段階で評価しています:
- 未完了
- 低い
- 平均的
- 高い
- 非常に高い
「高い」または「非常に高い」を目指すことで、広告のパフォーマンス向上が期待できます。有効性を高めるには、以下の点に注意します:
- 見出しと説明文のバリエーションを増やす
- キーワードを含む見出しを作成する
- 独自性のある見出しを作成する(似た内容を避ける)
見出しの書き方
見出しは広告の中で最も目立つ部分であり、CTRに最も大きな影響を与えます。
基本原則
1. キーワードを含める
ユーザーが検索したキーワードが見出しに含まれていると、関連性が高いと認識され、クリックされやすくなります。検索クエリと一致するキーワードは太字で表示されるため、視覚的にも目立ちます。
例:
- キーワード「オンライン英会話」
- 見出し:「オンライン英会話|初月50%OFF」
2. 具体的な数字を入れる
数字は視覚的に目立ち、具体性を伝えることができます。価格、割引率、実績数、期間など、可能な限り数字を活用しましょう。
例:
- 「満足度98%の英会話レッスン」
- 「最短3日でお届け」
- 「10,000社の導入実績」
- 「初月0円でスタート」
3. ベネフィットを明確にする
ユーザーが得られるメリットを具体的に伝えます。機能の説明ではなく、それによってユーザーがどうなるかを訴求します。
例:
- 機能:「24時間対応のサポート」
- ベネフィット:「深夜でもすぐに相談できる」
4. 行動を促す言葉(CTA)を入れる
ユーザーに次のアクションを促す言葉を含めることで、クリックを誘導します。
例:
- 「今すぐ無料体験」
- 「詳細をチェック」
- 「お見積もりはこちら」
- 「資料を無料ダウンロード」
効果的な見出しパターン
実際に使える見出しのパターンをいくつか紹介します。
キーワード訴求型
- 「[キーワード]なら〇〇」
- 「[キーワード]専門店」
- 「[キーワード]をお探しの方へ」
実績・信頼訴求型
- 「導入実績〇〇社以上」
- 「顧客満足度〇〇%」
- 「〇〇年の実績」
- 「業界No.1の〇〇」
価格・特典訴求型
- 「初月〇〇円から」
- 「今だけ〇〇%OFF」
- 「送料無料」
- 「〇〇プレゼント中」
緊急性・限定性訴求型
- 「本日限定」
- 「先着〇〇名様」
- 「期間限定キャンペーン」
- 「残りわずか」
問題解決型
- 「〇〇でお困りですか?」
- 「〇〇を解決」
- 「〇〇の悩みを解消」
見出しの組み合わせを意識する
レスポンシブ検索広告では複数の見出しが組み合わせて表示されるため、どの見出しが組み合わされても違和感がないよう作成する必要があります。
NG例:
- 見出し1:「オンライン英会話が」
- 見出し2:「人気です」
このような分割は、別の見出しと組み合わされた場合に意味が通じなくなります。
OK例:
- 見出し1:「オンライン英会話」
- 見出し2:「人気サービスNo.1」
それぞれが独立して意味を持つ見出しを作成しましょう。
ピン留め機能の活用
特定の見出しを特定の位置に固定したい場合は「ピン留め」機能を使用できます。例えば、ブランド名を必ず見出し1に表示したい場合などに有効です。
ただし、ピン留めを多用すると機械学習の最適化が制限されるため、必要最小限に留めることをお勧めします。
説明文の書き方
説明文は見出しを補足し、より詳細な情報を伝える役割を担います。
基本原則
1. 見出しで伝えきれない情報を補足する
見出しは文字数制限が厳しいため、詳細な情報は説明文で伝えます。サービスの特徴、具体的なメリット、信頼性を示す要素などを含めましょう。
2. 完全な文章で書く
見出しとは異なり、説明文は完全な文章として読めるよう作成します。ユーザーが内容を理解しやすいよう、分かりやすい日本語で書きましょう。
3. CTAを含める
説明文にも行動を促す言葉を含めることで、クリックを誘導します。
例:「まずは無料体験からお試しください。」
4. 独自の価値を伝える
競合との差別化ポイントを明確にし、なぜ自社を選ぶべきかを伝えます。
効果的な説明文の要素
サービス・商品の特徴
- 何を提供しているのか
- どのような特徴があるのか
- 他社との違いは何か
ユーザーへのメリット
- サービスを利用することで得られる価値
- 問題がどう解決されるのか
- どのような成果が期待できるか
信頼性の要素
- 実績・導入事例
- 受賞歴・認定
- 専門家の監修
- 長年の経験
具体的なオファー
- 無料体験・無料相談
- 割引・特典
- 保証・サポート内容
説明文の例
BtoB向けサービス 「導入実績10,000社以上。専任担当者が導入から運用まで徹底サポートいたします。まずは無料デモでお試しください。」
EC・通販 「送料無料・最短翌日配送。30日間返品保証で安心してお買い物いただけます。会員登録で次回使える10%OFFクーポンプレゼント。」
教育・スクール 「プロ講師によるマンツーマンレッスン。24時間予約可能で忙しい方も安心。無料体験レッスンを今すぐ予約しましょう。」
コンサルティング 「年間相談件数1,000件以上の実績。初回相談無料。経験豊富な専門家がお客様の課題を一緒に解決いたします。」
拡張機能
広告表示オプション(アセット)を活用することで、広告の表示面積を大きくし、より多くの情報を伝えることができます。
主な広告表示オプション
サイトリンク表示オプション
広告の下に追加のリンクを表示します。ユーザーを目的のページに直接誘導できます。
設定例:
- 「料金プラン」→ 料金ページへのリンク
- 「お客様の声」→ 事例ページへのリンク
- 「お問い合わせ」→ 問い合わせページへのリンク
- 「会社概要」→ 会社情報ページへのリンク
推奨:最低4個以上のサイトリンクを設定
コールアウト表示オプション
リンクなしの短いテキストで、サービスの特徴やメリットを追加表示します。
設定例:
- 「送料無料」
- 「24時間対応」
- 「最短即日発送」
- 「全国対応」
- 「実績10年以上」
推奨:最低4個以上のコールアウトを設定
構造化スニペット表示オプション
カテゴリ別に商品やサービスの詳細をリスト形式で表示します。
ヘッダーの例:
- サービス
- タイプ
- ブランド
- コース
- 設備
設定例(ヘッダー「コース」): 「ビジネス英語、日常英会話、TOEIC対策、発音矯正」
電話番号表示オプション
広告に電話番号を追加し、モバイルからワンタップで発信できるようにします。電話での問い合わせを重視するビジネスに有効です。
価格表示オプション
商品やサービスの価格を広告に表示します。価格を明示することで、購入意欲の高いユーザーを引きつけることができます。
プロモーション表示オプション
セールや特別オファーを目立つ形式で表示します。期間限定のキャンペーンをアピールする際に効果的です。
広告表示オプションの効果
広告表示オプションを設定することで、以下の効果が期待できます:
- 広告の表示面積が拡大:競合より目立つ広告を表示できる
- CTRの向上:より多くの情報を提供することでクリックを促進
- 品質スコアの向上:CTR向上により品質スコアが改善される
- 広告ランクの向上:広告表示オプションは広告ランクの計算に含まれる
すべての広告表示オプションを設定することを強くお勧めします。表示されるかどうかはGoogleが自動的に判断しますが、設定しておくことでオークションで有利になります。
ABテスト
広告文は一度作成して終わりではなく、継続的なテストと改善が必要です。
ABテストの重要性
広告文のパフォーマンスは、実際に配信してみないと分かりません。複数のパターンを用意し、データに基づいて効果的なパターンを見つけることが重要です。
レスポンシブ検索広告では、Googleの機械学習が自動的に最適な組み合わせを選択しますが、どのような見出しや説明文が効果的かを分析し、継続的に改善していく必要があります。
テストの進め方
1. 仮説を立てる
どのような変更がパフォーマンス向上につながるか、仮説を立てます。
例:
- 「価格訴求よりも品質訴求の方がCTRが高いのではないか」
- 「数字を入れた見出しの方がクリックされやすいのではないか」
- 「CTAを入れた説明文の方がコンバージョン率が高いのではないか」
2. テストパターンを作成
仮説に基づいて、異なるパターンの見出しや説明文を作成します。1回のテストでは1つの要素のみを変更し、効果を正確に測定できるようにします。
例:
- パターンA(価格訴求):「初月0円でスタート」
- パターンB(品質訴求):「プロ講師によるマンツーマン」
3. データを収集
十分なデータが集まるまでテストを継続します。一般的に、各パターンで100クリック以上のデータがあることが望ましいです。
4. 結果を分析
以下の指標を比較して、勝者を判定します:
- CTR(クリック率)
- CVR(コンバージョン率)
- CPA(コンバージョン単価)
CTRが高くてもCVRが低ければ、コンバージョンに繋がる質の高いクリックを獲得できていない可能性があります。最終的にはCPAやROASで評価することが重要です。
5. 結果を反映
効果の高かったパターンを残し、効果の低かったパターンを改善または削除します。そして、新たな仮説に基づいて次のテストを開始します。
レスポンシブ検索広告での効果測定
レスポンシブ検索広告では、以下の方法で各要素のパフォーマンスを確認できます:
アセットの詳細を確認
広告の「アセットの詳細を表示」から、各見出し・説明文のパフォーマンスを確認できます。
- 「最良」:他のアセットより優れたパフォーマンス
- 「良」:良好なパフォーマンス
- 「低」:改善の余地あり
「低」と評価されたアセットは、改善または削除を検討しましょう。
組み合わせレポート
どの見出しと説明文の組み合わせが多く表示されたかを確認できます。効果的な組み合わせのパターンを把握し、今後の広告文作成に活かしましょう。
継続的な改善サイクル
広告文の最適化は、以下のサイクルで継続的に行います:
- 現状のパフォーマンスを分析
- 改善の仮説を立てる
- 新しいアセットを追加・テスト
- 結果を分析し、効果の低いアセットを削除
- 1に戻る
このサイクルを定期的(月1回程度)に回すことで、広告文のパフォーマンスを継続的に向上させることができます。
まとめ
検索広告の広告文は、CTRと品質スコアに直接影響する重要な要素です。この記事のポイントを振り返ると:
-
レスポンシブ検索広告の構成を理解する:見出し最大15個、説明文最大4個を登録し、機械学習による最適化を活用する
-
効果的な見出しを作成する:
- キーワードを含める
- 具体的な数字を入れる
- ベネフィットを明確にする
- CTAを含める
-
説明文で詳細を補足する:サービスの特徴、ユーザーへのメリット、信頼性の要素、具体的なオファーを盛り込む
-
広告表示オプションを活用する:サイトリンク、コールアウト、構造化スニペットなど、すべてのオプションを設定して広告の表示面積を最大化する
-
継続的にテスト・改善する:仮説を立ててABテストを実施し、データに基づいて広告文を最適化する
優れた広告文は、一朝一夕で完成するものではありません。データを分析し、テストを繰り返しながら、継続的に改善を続けることが成功への鍵です。
まずは現在の広告文を見直し、この記事で解説したポイントを参考に、より魅力的な広告文の作成に取り組んでみてください。